前回のヒール交換の続きです。

前回は、ヒールを外す所までご紹介しました。

今回はまず、ヒールを作成するところから始めます。

積み上げのヒールベースとゴムのリフト(今回はビブラム5350)にボンドを塗ります。

ヒールベースとゴムリフトを圧着機を使って張り合わせます。

次にヒールを加工していきます。靴のカカト部分に合わせて、大きさを削り、角度を調整しながら削って、ヒールを靴に着けたときに接地面が平らになるように加工していきます。

加工し終えたヒールです。

ヒールをつける靴の本体の部分も表面を削って荒らします。表面を荒らすことによってボンドがのりやすくなり、接着の強度もあがります。

靴の本体とヒールベースにボンドを塗って少し時間をおきます。

ヒールを圧着して、釘を中から打ちます。分かりにくいですが、写真の機械で5本から7本、釘を一気に打つことが出来ます。とても便利な機械です。

次にヒールのサイドの部分を削っていきます。
荒いペーパーから細かいペーパーを3種類使って徐々に整えていきます。

削っている写真を取り忘れてしまいました。

インクを塗って、バフがけ(毛の回っている機械でみがきあげます)をして完成です。

ヒールを変えるだけでもかなりの工程があります。
カカトのゴムだけを取り替えるよりもだいぶ手間と時間がかかるので、お値段もかかとのゴムだけ取り替えるよりも倍以上かかってしまいます。出来れば接地面の一層目が減っただけで、二層目より上まで減っていない状態でお持ちいただいた方が、靴にも値段的にも良いかと思います。ちなみに今回のヒール交換は6600円。通常よりも高さがあったため、少し値段が高くなりましたが通常5500円より承っております。カカトのゴムだけだと3300円。修理に迷ったら一度御来店下さい。